献立を実際にやりましょう(1)!

透析患者用。「JAとりで総合医療センター」の公開献立

エネルギー補給のコツは

エネルギー補給は穀物をたっぷり使うことが一番効果的です。ごはんを1日200gずつ3回食べると、それだけで約1000kcal摂取できます。ただし、穀物は意外に多くのたんぱく質が含まれていて、15gもあります。たんぱく制限が厳しい場合は主食だけで50%にもなってしまうので、低たんぱく食品を使う事が必須になります。
その他、次のような方法でエネルギー不足にならないようにしましょう。

たんぱく/カロリー比の少ない食品を選びましょう。
(例:マグロは赤身よりトロ・白身魚より青身魚・赤身肉よりばら肉)
砂糖をたっぷり使いましょう。
春雨やくずきりなどでんぷん製品を料理に取り入れましょう。
揚げ物、炒め物、サラダ(油の入ったドレッシングやマヨネーズ)など、油を使った料理を多くしましょう。
間食にたんぱくの少ない菓子類やジュース、シャーベットなどを利用しましょう。卵・乳製品・餡が使われているお菓子はたんぱく質が意外に多く含まれているので注意しましょう。
アルコール飲料も適量であればエネルギー源になります。
特殊食品の低(無)たんぱく・高エネルギー食品(粉あめ、マクトンなど)を利用しましょう。

調理によるエネルギーの変化(アジ中1尾の場合)

調理法     エネルギー
おさしみ    90kcal
網で焼く    90kcal
煮る      120kcal
唐揚げ     120kcal
揚げてあんかけ 250kcal
フライ     240kcal
調理の仕方によってエネルギーは大きく変わることが分かります。
たんぱく質について

PFCバランスの良い食事とは何!こんないい加減な言い方はない!

結局栄養素は多くの皆さんが細かく解らないから、適当にまぜて食べると言う事なんです!皆さん、実際にバランスの良い食事は厳密に計算しなければ出来ない、これこそが現実なんですよ。炭水化物・タンパク質・脂質それだけでは問題は解決しないのは皆さん御存知なんですか?栄養素は60種類以上あるんです、又国で推奨する栄養素から推薦栄養素の値も提示されているのですがPFCバランスでは到底無理なんです。PFCバランスとは非常にいい加減な物なんです。そこで実際の透析の病院食の献立を1週間分を再現してどのような栄養配分になるのか?見て見たいと思います、しかし個人差も大きいので注意してご覧ください。

透析食の一日の食事推奨基準値

エネルギー   (体重1kg当り)35~40Kcal
たんぱく質   (体重1kg当り)1.0~1.2g/週3回透析 1.0g/週2回透析
塩分の制限   1日5~7gを目標に減塩します。
水分      1,000ml以下(個人差があります)
カリウム    2,000mg以下(調理前)
リン      900mg以下

上記は大きな基準です、これを皆さん目標にして献立をします。

たんぱく質の上手なとり方

必須アミノ酸がバランスよく含まれている良質のたんぱく質をとる(野菜ばかりではなく魚・肉・卵・豆製品をとる※乳製品はリン含有量が多いのでご注意)。
たんぱく質を多く含む食品をとり過ぎない。
高齢者はたんぱく質の摂取不足に注意する。
朝、昼、夕の3食に分けてとる。

たんぱく質をとりすぎない

主食を低たんぱく食品(特殊食品)にする。
カレーライス、混ぜごはん、ピラフ、散らし寿司などのごはん物は肉や魚が多少減っても見劣りしない。
材料は角切り、薄切り、みじん切りにするとかさが増える。

まずは1日目で「朝食」でパン食

炭水化物が448.40kcalで炭水化物✖4でエネルギ―になります、脂質は✖9倍、タンパク質は4倍です。その他糖質は42.10gで血糖値は10gで約50m/d上昇します、食塩は1.2gで気になるリンは67gです。

クロワッサン100gとして見ます、栄養表です。

まずは良く見て下さい、重要な栄養素が表示されています。ビタミンA,~ビタミンKまで表示されています、脂溶性、水溶性、多量ミネラル、微量ミネラルも表示されています食品番号1035でクロワッサンと表示されていますこの値は正確な物ですから確かめて見ればよいでしょう!